ウクライナの安全保障

ロシアの侵略による戦乱が3年近く続いた現在、休戦に持ち込むための議論が盛んに報道されている。国境の査定については、現在両国が対立する前線で緩衝地帯を設置することは止むを得ないとの了解が出来ているようだが、問題はウクライナの将来における安全保障である。

ウクライナのは、同国のNATO加入を承認することが、同国の将来の安全を確保することが出来る唯一の方法であると主張している。 しかし、ロシアはNATO案には絶対反対の立場であり、又、一部西側諸国の間でも反対の立場をとっているところがるので、現時点ではウクライナNATO加入の可能性はほとんどない。

代替案として西側はウクライナに必要な軍事援助をすることを示唆しているが、ロシアの核の脅しに米国が対抗しようとしていない現状から、ウクライナはこの提案を信用していない。

 

本日のBBC放送では、ウクライナは、未だ噂話の段階であるが、ウクライナ自身が核武装をする可能性を流付させている気配があると述べている。無論この議論は今のところ、討議の対象にすらなっていない。 しかし、このうわさ話によると、ウクライナは廃止された既存の設備を再建設すれば1年を待たず立ち上げることが可能であると述べている。 実際、大型核施設は破壊されたが、小型核施設は無償で保存されているところがある。しかも、現在の世界情勢では、米国まで届く核長距離核爆弾は必要でなく、近距離小型核爆弾で十分存在価値があるとも言われている。

 

私見)1994年に締結されたブタペスト覚書に基づき、米国、英国、フランス、中国、ロシアがウクライナの安全を保証する条件で核武装を放棄したウクライナは、同じ轍を踏まないと主張することに正当性を認めざるを得ないのではないか。

以上